第6回 マンスリーレンタカーで失敗しない方法とは

レンタカー会社社長が伝授!
マンスリーレンタカーで失敗しない方法とは。

激安店で準備されたクルマを見た時のガッカリ

はじめてのレンタカー会社に予約する際、どんな車がくるのか心配ですよね。まして激安を看板にしているレンタカー会社で借りるときは『こんなに安くて大丈夫なのか?年期の入った車が来たら・・・』と心配になるのは当然です。
以前、恵比寿の街中で、代官山エリアには似合わないくたびれた感が滲み出ている軽バンが信号待ちをしている姿を目にしました。ナンバーを見ると「わ」ナンバー。ステッカーから、激安を売りにしている某レンタカー会社であることはすぐに分かりましたが、安さが売りでもさすがにアレはヤバいでしょう。
貸し出し料金から考えたら用意できるクルマはどの程度か知っている同業者の目から見ても、「あれは無いでしょう」と思いました。
きっと、あのクルマを借りたお客様は、用意されたクルマを見て、さぞガッカリされたと思います。

価格で選んでもガッカリしないレンタカーの会社を選ぶチェックポイント


レンタカー業をしていると日々沢山のお電話・お問合せを頂きますが、お客様から「何年式ですか?」「走行距離は?」「車は綺麗ですか?」というご質問をいただくことがあります。きっとお客様はどんな車が来るのか心配されているのだなぁと感じます。
そういうお問い合わせをいただいたお客様からお話をうかがうと、以前に激安レンタカーをご利用されての失敗経験をお持ちのことが結構多いのです。
低品質な車は車内が汚れていたりニオイがきつかったり、頻繁に故障したりと散々に嫌な思いをされ、次は失敗したくないと探されていたとのことです。
1か月単位のマンスリーで借りるレンタカーは、ハズレのクルマにあたってしまうと嫌な思いが1か月続くわけですから、清潔でトラブルと無縁な気持ちよく利用できるクルマを借りたいですよね。
そこで、マンスリーレンタカーで失敗しない予約方法をお教えします。

まずは、その会社のホームページの料金表や車両ラインナップ画像からどんな車をラインナップしているかを知る方法です。


不正確な情報は信用を失いますから、レンタカー各社は実際に運用しているタイプと同型の画像を掲載します。つまり、料金表の画像が旧モデルだらけの会社は、実際に用意されるクルマも質より安値提供を重視している場合が多く、車齢なりにくたびれたレンタカーが用意される率が高いでしょう。

次は電話で予約している際にクルマの状況を把握する方法です。


レンタカーを申し込む際に「用意される車は綺麗ですか?」という質問をしたいところですが、中々聞きづらいフレーズですよね。レンタカーを貸し出す前には清掃するのが当然ですから、その観点からは「綺麗ですよ」と、お客様の尋ねる“きれい”とレンタカー会社が答える“きれい”が別の意味の場合もあります。
なので、一番簡単かつ分かりやすい確認手段は、「画像を撮って送ってくれますか?」です!
車両の外装と内装の画像を貰えば保有車両の綺麗さレベルがわかります。
ただレンタカーですので稼働中の場合も多々あります。
同クラスの車で良いので。と言ってあげましょう。
気持ちよく対応してくれるレンタカー会社なら安心も出来ますね。
逆に、写真を送ることを渋る会社は、受け取ってビックリ!な残念なレンタカーが来る確率が高いです。

年式だけでは個別のクルマの良し悪しを判断するのは難しいです。

ご希望のクラスに対して「年式は?」のご質問をいただくこともありますが、運用しているクルマが1台しかなければ「〇〇年式です」と案内できますが、ほとんどのクラスは複数台を運行しており、クルマたちは順番に導入していきますから、ご用意するクルマが何年式なのかをズバリお知らせできることは稀です。また、同じ年に登録しているクルマでも途中でモデルチェンジしている場合もあるので、年式を気にされるより、どのモデルなのかを確認したほうが正確な情報を得られます。
現行モデルまたは1つ前のモデルまでを中心に運用されている会社なら安心です。
【豆知識】
乗用車のモデルチェンジサイクルは4年~5年です。
2つ以上前のモデルだと10年以上前の車両になることが多いです。

走行距離は全体の品質の判断材料の一つとして使えます。

「走行距離は?」の質問も複数台数を運用しているレンタカーでは回答が難しいご質問です。
クルマは日々お客様にご利用いただいておりますので、走行距離は毎日増えていきますし、導入してからの運用期間の違いによって個々のクルマの走行距離は大きく違います。
そこで、走行距離を判断材料に使うためには「10万キロ以上走っているクルマが当たることがありますか」と聞くのがよろしいかと思います。ただし、レンタカーは“消費財”ではなく“生産財”で、上手に丁寧に長く使って初めて利益が出るものですから、商用車やトラックなどの一部には10万キロを超える走行距離の車が用意される場合もありますが、適切に整備され、消耗品の交換なども正しく行われていれば、問題なくご利用いただけると思います。
【豆知識】
大型トラックやバスは10年&100万キロを超えてからどれくらい使えるかが損益の分かれ目といわれています。
ヨーロッパのタクシーは50万キロごとにオーバーホールして150万キロ使ったら代替えするのが一般といわれています。

直接聞いてみる、というのもアリかと思います。
ここまで色々と書き連ねましたが、単刀直入に聞いてしまうというのもアリかと思います。
「以前に〇〇〇社で長期レンタルしたときに、〇〇〇だったけど、おたくはどうですか?」って率直に聞いてみましょう。
「そのレベルは超えていますよ」とか「うちはこうです」などと具体的な答えをもらえます。
レンタカー会社としても、そのお客様の重点ポイントや希望する内容が把握しやすくなりますので、単刀直入な質問はお互いに行き違いが生じない、良い方法だと思います。